歯医者さんの定期検診に行こう! 〜虫歯予防&歯をきれいに保つコツ〜

歯医者さんの定期検診、ちゃんと受けていますか?虫歯や歯周病にならない、丈夫で健康な歯を保つためには定期検診が必要です!ここでは虫歯や歯周病などが心配な方に向けて、歯の定期検診に関しての情報をまとめてみました。

目次

  1. 歯医者さんで受ける定期検診とは?
  2. 定期検診ってどんなことをするの?
  3. 定期検診の頻度はどのくらい?
  4. 定期検診の費用について
  5. 定期検診の注意点
  6. まとめ

1. 歯医者さんで受ける定期検診とは?

日本では歯医者さんは、歯が痛いときや、詰め物が取れたときに行く場所と思っている人は多いものです。

しかしながら、欧米ではトラブルがなくても、定期的に歯医者さんに通うのは当たり前のこととされています。

歯や歯ぐきなど口こう内を健康に保つために、治療だけではなく予防に力を入れているからなのです。

歯の予防に関しては世界でも先進国のスウェーデンでは、歯科の定期検診を国民に義務付けています。

その結果80歳で平均20本の歯が残っている、という快挙を成し遂げました。

最近は日本でも治療だけではなく、定期的に検診のために歯医者さんに通う人が増えています。

どんなに上手に歯を磨いている人でも、落としきれない汚れは少しずつ蓄積するのです。

その汚れ(バイオフィルム)は、虫歯菌や歯周病菌の温床となります。

そこで、定期的に歯医者さんで検診を受け、徹底的に汚れをクリーニングすることが大切なのです。

また、詰め物やかぶせ物をしている歯がある人も、定期検診は必要でしょう。

詰め物やかぶせには寿命があり、途中で不具合が生じることも珍しくありません。

前もって調べることで、トラブル回避もできるのです。

データによると、定期検診を受けている人といない人では、大きな差がでることが判明しています。

「一生の歯の数」が大きく異なるようです。

〜80代の歯の本数〜

  • 症状のある時だけ歯医者さんの受診をする人…0本
  • 歯磨き指導を受けた人…7本
  •  定期検診を受けている人…26本

※ 長崎大学・新庄教授データより

定期検診で、虫歯や歯周病などのトラブルも早期のうちに発見できるので歯も長持ちします。

特に痛い歯がなくても、歯医者さんで全体をチェックしてメンテナンスをしましょう!

虫歯や歯周病を予防し、いくつになっても健康な歯を保ってください。

2.定期検診ってどんなことをするの?

歯医者さんに通うのが大好きで、削るのも抜くのも大丈夫!という人はほとんどいないでしょう。

虫歯で治療が必要になる状態を招かないためにも、歯医者さんが苦手な人ほど定期検診が必要なのです。

定期検診って痛くはないの?…と不安を感じる人もいるので、どのような内容なのかご紹介しましょう。

歯医者さんにより内容の詳細は異なりますが、基本的な流れを取り上げてみました。

2-1.お口のなかのチェック

虫歯や歯周病の有無・歯石の程度・磨き残しなど口こう内をつぶさにチェックすることから始まります。

そして、その人の症状に応じて歯石取り、虫歯や歯周病治療などの処置を行うのが基本です。

2-2.PMTC(歯のクリーニング)

PMTCとは…

  • P…Professional(プロフェッショナル)(専門家)
  • M…Mechanical(メカニカル)(専用の器具)
  • T…Tooth(トゥース)(歯)
  • C…Cleaning(クリーニング)

「歯科医師や歯科衛生士が専用の器具を使って行う歯のクリーニング」のことです。

歯磨きでは落としきれない汚れや、歯周病や虫歯の原因となる細菌を落とします。

日本人が歯を失う原因となる90%は歯周病か虫歯なので、PMTCは重要なメンテナンスでしょう。

歯にかぶせ物やブリッジがある人、矯正中の人にとっても効果的です。

汚れをきれいにクリーニングした後には、歯の表面をツルツルに磨き上げ、フッ素で歯を強化する作業を行います。

2-3.歯磨き指導

歯磨きができていない患者さんには、歯ブラシが届いていない場所を教え、正しい歯磨きの方法を指導します。

歯医者さんによっては口こう内写真やレントゲン撮影をすることもあるでしょう。

3.定期検診の頻度はどのくらい?

歯医者さんの定期検診は、どれくらいの頻度で通えばいいのでしょうか。

その人の口腔内の状態によって、必要な回数は異なるようです。

一般的には、20代〜50代なら3か月に1回が望ましい回数とされています。

3か月以上経過すると、歯周病菌が原因で歯を支える顎の骨が溶けるとされているからだそうです。

入れ歯やブリッジ、かぶせ物などが多い人はより頻度が高くなる可能性があります。

歯の定期検診は、トラブルを感じないときは後回しにしがちです。

しかしながら、虫歯や歯周病の早期発見のためにも、最低でも半年に1回は定期検診を受けましょう。

4. 定期検診の費用について

歯医者さんの定期検診にかかる費用は、その内容によって異なります。

歯石除去を入れない定期検診は、保険適用内(3割負担)は、3,000円〜4,000円ほどです。

レントゲンや写真撮影がない場合は2,000円〜3,000円程度になります。

PMTCのような「予防」の場合、日本の保険制度では健康保険の適用になりません。

「自費診療」扱いになることを覚えておきましょう。

歯医者さんによって内容や料金は異なりますが、一般的に3,000円〜5,000円ほどといわれています。

また、予防+審美歯科のPMTCは8,000円〜12,000円程度だそうです。

歯石取りの場合は保険が適用されるので、2,000円〜3,000円程度の費用で済みます。

5. 定期検診の注意点

どんなに丁寧に歯磨きをしていても、歯こうをすべて落としきることは不可能です。

細菌と代謝物の塊である歯こうは、1gのなかに1億以上の細菌が存在しています。

歯こうを放置しておくと、2〜3日で石灰化し歯石へと変化し除去しづらくなるのです。

定期的に歯医者さんに通い、検診を受けることで、虫歯や歯周病から歯を守れます。

歯の定期検診をするためには「かかりつけ」の歯医者さんを持つことが大切です。

信頼できる歯医者さんとよい関係を築けば、歯に関しての不安など何でも相談できます。

また、定期的に同じ歯医者さんに通うことで、自分の歯磨きの弱点などもわかってくるでしょう。

今、日本には数多くの歯科医院やクリニックが存在しています。

そのために、何を基準に歯医者さんを選んでいいのか迷ってしまう人は多いようです。

そこで、定期検診のために歯医者さんを選ぶときの注意点をご紹介しましょう。

  •  予防歯科の考えを大切にしている…虫歯も歯周病も悪くなってから治療するのではなく、予防することが大切です。
  • 予防歯科の観念を重んじている治療方針の歯医者さんを選びましょう。
  • 治療や検査の内容を丁寧に説明する…治療や定期検診のときに、わかりやすく状態や今後のケア方法などを説明するところを選びましょう。
  • 清潔感がある…以前、治療器具を使い回しにして院内感染を起こしたという事件がありました。
    器具はもちろんのこと、うがい用のコップやエプロンなど、殺菌が完璧な歯医者さんを選びましょう。

6.まとめ

いかがでしたか?

歯医者さんは痛いし怖い…というイメージを持っている人は少なくありません。

しかし、最近の歯科医療は進化し、虫歯や歯周病を防ぐ予防に力を入れるところも多くなりました。

悪くなってから駆け込むのではなく、定期的な検診で歯の健康を守りましょう。

ここでは歯の健康や虫歯予防に関心がある人に向けて、歯科の定期検診についてご紹介しました。

定期検診なら痛いことはありませんし、きちんと通うことでトラブルを回避できます。

信頼のおける歯医者さんで定期検診を受け、歯と歯茎の健康をいつまでも保つようにしてください!