歯痛と頭痛が併発する理由は? 対処法・治療法を詳しく解説!

歯痛と頭痛が同時に起きてつらい思いをしている方は多いでしょう。できるだけ早く痛みを解消したいですよね。しかし、きちんと対策するためには、原因を正しく知ることが必要となります。

そこで今回は、歯痛と頭痛が併発する理由をはじめ、対処法・治療法を詳しく解説しましょう。

  1. 歯痛と頭痛の関連について
  2. 歯痛と頭痛が併発する原因は?
  3. 歯痛と頭痛の応急処置を学ぼう
  4. 歯痛と頭痛の治療について
  5. 歯痛と頭痛にかんするよくある質問

この記事を読むことで、歯痛と頭痛の関係が理解でき、適切な対策ができるでしょう。まずは、記事をじっくり読み進めてみてください。

1.歯痛と頭痛の関連について

最初に、歯痛と頭痛の関連や、併発する理由を解説します。

1-1.歯痛とは

歯痛とは、虫歯や歯周病などが原因で歯に痛みを感じる状態です。歯の神経はとても敏感で、少しの刺激で強い痛みを感じやすくなっています。歯の表面に穴が開き、視神経を刺激していたり歯周病で歯ぐきが炎症を起こしていたりするのです。歯痛がするときは、何らかの異常がある証拠と考え、早急に適切な対処・治療を受けましょう。

1-2.歯痛と頭痛は併発する?

歯痛と頭痛を併発する例は珍しくありません。歯痛と頭痛のいずれかが先に起こり、時間が経過すると両方とも痛みを感じるケースもあります。

1-3.歯痛と頭痛が併発する理由

歯痛と頭痛が併発するのは、両方の神経が近い位置にあり、片方が炎症を起こしたときに影響を受けやすいからです。歯痛と頭痛が併発した場合、痛みを感じる範囲が広く、気分がゆううつになったり仕事が手につかなくなったりするでしょう。

2.歯痛と頭痛が併発する原因は?

歯痛と頭痛が併発する原因や、ほかに注意すべき併発症状・注意点などを詳しく解説します。

2-1.歯痛と頭痛が併発する原因

歯痛と頭痛が併発する原因は、主に以下のとおりです。痛みを感じたときは、すぐに対処しましょう。

  • 歯と頭の神経が近い位置にある
  • 適切な処置の遅れ(時間がたつと炎症が広がりやすい)
  • 痛みに対するストレス

2-2.ほかに注意すべき併発症状について

歯痛と頭痛が併発する場合は、虫歯や歯周病以外の病気の可能性もあります。以下のような病気が考えられるため、歯痛や頭痛以外に気になる症状がないか確認してください。

  • 群発頭痛:視床下部および三叉(さんさ)神経系の異常により数十分程度強く痛む
  • 副鼻腔(びくう)炎:副鼻腔(びくう)に炎症を起こし膿(うみ)がたまっている状態
  • 歯のかみ合わせが悪い:歯のかみ合わせが悪く、歯ぎしりをすることで歯痛や頭痛が起きる

2-3.歯痛と頭痛が併発するときの注意点

歯痛と頭痛が併発する症状の裏には、思わぬ病気が隠れていることがあります。まずは、歯痛と頭痛以外にも、気になる症状がないか注意深く観察しましょう。めまいや吐き気・視界不良などがあるときは、速やかに医師に相談してください。

3.歯痛と頭痛の応急処置を学ぼう

歯痛と頭痛の応急処置について、NG行為や注意点も含めて詳しく解説します。

3-1.歯痛と頭痛の応急処置方法

歯痛と頭痛が起きたときの応急処置方法について解説します。

3-1-1.鎮痛剤を飲む

痛みが強くてつらいときは、鎮痛剤を飲むと効果的です。鎮痛剤は、歯痛と頭痛の両方に効果があるので楽になります。ただし、自己判断で量を多くしたり飲む頻度を高めたりすることは、より強い痛みにつながるなどの副作用が出るのでやめてください。鎮痛剤を飲むことはあくまでも応急処置であるため、早めの受診をおすすめします。

3-1-2.患部を冷やす

痛みは、炎症によって起きているため、冷やすことで効果が期待できます。冷たいおしぼりを作り、ほほの外側や額(ひたい)に当ててみましょう。痛みが弱まり、気分がよくなるはずです。ただし、冷やし過ぎもいけません。市販の冷却スプレーを直接噴射したり冷保冷剤などを当て続けたりすることで、軽い凍傷を起こす可能性があります。

3-1-3.子どもや妊婦の場合

子どもは、自分にどんな痛みがどこで起こっているのか正しく伝えられないことが多いものです。痛みの訴えを大人が理解できないことにいら立ち、感情が高ぶることでさらに痛みが増してしまうことがあるので注意しましょう。子どもの歯痛や頭痛は、できるだけ早くかかりつけ医に診てもらうことをおすすめします。妊婦の場合は、胎児への影響が心配なため、鎮痛剤の服用は医師が認めたものだけにしてください。痛みをがまんすることもストレスになってよくありません。患部を冷やすなどの方法を試してみてください。

3-2.頭痛と歯痛の応急処置のNG行為や注意点

歯痛や頭痛があるときは、むやみに血行をよくしないことが大切です。たとえば、飲酒や入浴は、全身の血行を促進し、痛みを強めることになるので避けましょう。また、激しい運動も神経を刺激し、痛みを増す原因となります。頭痛や歯痛があるときは、できるだけ安静にしてください。

4.歯痛と頭痛の治療について

歯痛と頭痛の治療について、病院に行くべき症状や検査方法・主な治療方法だけでなく、信頼できる歯医者の選び方なども解説します。

4-1.歯痛と頭痛で病院に行くべき症状とは

歯痛と頭痛で、病院に行くべき症状についてそれぞれ解説します。

4-1-1.歯科に行くべき症状

虫歯や歯周病が原因で歯痛・頭痛の疑いがあるときは、歯科に行きましょう。頭痛が併発するときは、すでに症状が進行している可能性があります。放置すると、より深い部分にまで炎症が広がり、痛みも強くなるだけでなく歯を失うことにもなるので早めに治療を受けてください。

4-1-2.耳鼻科に行くべき症状

副鼻腔(びくう)炎の疑いがあるときは、耳鼻科に行きましょう。歯痛や頭痛以外では、鼻汁が緑色で強いにおいがある・鼻がいつでも詰まっている感じがする・集中力を保ちにくいなどの症状が特徴です。副鼻腔(びくう)炎は放置して自然に治る病気ではありません。速やかに検査をし、適切な治療を受けましょう。

4-1-3.脳神経外科に行くべき症状

歯痛と頭痛が併発する場合で、強い頭痛が定期的に起こる場合は、群発頭痛を疑いましょう。治療は、脳神経外科で行うことになります。MRIで脳神経に炎症が起きていないか、ほかに異常のある部分はないか調べるのです。群発頭痛も、適切な治療を受けることで改善しますので安心してください。

4-2.歯痛と頭痛の検査方法

歯痛と頭痛の検査方法は、主に以下です。炎症が起きている部分の特定をするために、歯科や脳外科など、複数の科で検査するケースもあります。

  • 医師による問診・視診・触診
  • 病気や異常を疑う部位のレントゲン・CT・MRI検査
  • 検査の結果を総合し、病名や原因を探る

4-3.歯痛と頭痛の主な治療方法

歯痛と頭痛の主な治療方法は、痛みの発生源を特定し、原因を取り除くことです。虫歯や歯周病・副鼻腔(びくう)炎・群発頭痛など、原因となる病気を治療することになります。なお、主な病気と治療費の目安について、以下を参考にしてください。いずれの場合も、重症になると、以下の目安より治療費もかかり、完治までの期間が長くなります。

  • 虫歯・歯周病:(治療費)数万円~・(治療期間)数か月程度~
  • 副鼻腔(びくう)炎:(治療費)日帰り手術を受ける場合は10万円程度~・(治療期間)数か月程度~
  • 群発頭痛:(治療費)数万円~・(治療期間)数か月程度~1年単位

4-4.信頼できる歯医者の選び方

安心して治療に通うためにも、信頼できる歯医者を選ぶ必要があります。具体的には、以下の条件を満たすところです。

  • 虫歯や歯周病などの治療で豊富な実績がある
  • 治療の技術力が高く、常に向上心を持って最新技術を導入している
  • 歯痛や頭痛の原因や治療法を分かりやすく説明してくれる
  • 医師やスタッフが高圧的な態度を取らない
  • 院内の設備や備品が清潔できちんと整頓してある
  • 治療費用が明確なシステム
  • 患者にとって不必要な治療を強制しない
  • 患者からの評判がいい
  • 自宅や職場から通いやすい立地

4-5.歯痛と頭痛の治療にかんする注意点

歯痛と頭痛が併発している状態は、放置すると悪化するばかりです。時間が経過すれば自然に治るものではありません。まずは、痛みを起こしている原因に合わせ、適切な治療を受けることが大切なのです。市販の鎮痛剤で痛みをしのいでいるだけでは、根本的な原因を解決することはできません。

5.歯痛と頭痛にかんするよくある質問

最後に、歯痛と頭痛にかんするよくある質問に回答します。痛みをスッキリ解消するためにも、それぞれの内容を参考にしてください。

5-1.歯痛と頭痛で鎮痛剤の効き目が弱くなってきた原因は?

鎮痛剤に体が慣れてしまった可能性があります。また、歯痛と頭痛の原因となる病気が進行し、炎症がひどくなっていることも考えられるでしょう。鎮痛剤の効き目が弱いようでは、痛みが強く出てつらい思いをするだけです。速やかに医師の診断を受けてください。

5-2.歯痛と頭痛の治療終了後も再発の可能性はありますか?

歯痛も頭痛もさまざまな原因があり、適切な治療を受けて完治しても、ほかの原因で痛みが起きることもあるでしょう。また、病気が再発すれば、頭痛や歯痛も再び起こります。治療後に、再度痛みを感じるときは早めに治療を受けてください。

5-3.風邪(かぜ)を引いたときに歯痛と頭痛が起きやすいのは本当ですか?

風邪(かぜ)を引いているときは、体の免疫力が下がっています。そのため、歯ぐきや鼻などの粘膜が炎症を起こしやすい状態にあるのです。歯痛や頭痛が起きやすいのも当然と言えるでしょう。なお、風邪(かぜ)が回復すれば炎症も治まるので痛みも弱くなります。

5-4.歯痛と頭痛があっても夏には入浴したいのですが?

夏は気温が高く汗を大量にかくため、入浴禁止はつらいことでしょう。しかし、お湯で体が温まってしまえば炎症がひどくなり、痛みが増すのは明らかです。夏場は、ぬるめのシャワーで汗を流す程度にしておきましょう。痛みがあるときは、湯船につかるのは避けてください。

5-5.ストレスが原因で歯痛と頭痛が起きると聞いたのですが?

ストレスは、痛みを助長する大きな原因です。神経質な人は過敏になり、痛みに集中するあまり、症状がなくても痛さを感じてしまうケースが見られます。痛みを発しているときに気にするなというのは、無理な話でしょう。しかし、痛みをやわらげるためにも、自分なりのストレス解消法を試してみてください。

まとめ

今回は、歯痛と頭痛にかんして、詳しく解説しました。歯痛も頭痛もつらい症状です。両方同時に起きる場合、痛みが強く広範囲にわたるため、つらくて寝込んでしまう人もいるでしょう。歯痛と頭痛は併発しやすいものの、きちんと対策をし、治療を受けることで改善できます。まずは、痛みの原因を正しく突きとめましょう。歯痛の原因を知るためには、腕がよく信頼できる歯医者に相談することが大切です。痛みのないスッキリした毎日を手に入れるためにも、早めに治療を受けましょう。