整体師になりたい方必見。整体師の現状と将来性とは?

景気が上向いてきているとはいえ、就職状況は相変わらず厳しいです。
「せっかくだから手に職をつけたい」と考えている若者は多いでしょう。
そんな人々に人気の職業のひとつが整体師です。今は、街中にたくさんの整体院があります。
それを見ると「整体師の需要は高いのだな」と思う方もいるでしょう。
しかし、本当に整体師の需要は増えており、整体師になれば将来が安泰だと思いますか?
そこで、今回は整体師の現状と将来性についてご説明しましょう。
これから整体師を目指したいという方は、必見ですよ。

整体師ってどんな仕事?

整体師とは、手技で骨格のゆがみを解消して体の不調を解消する仕事です。
現代の医学は明確な原因がある病気はすぐに治療できますが、長年の生活習慣が原因の体調不良には対症療法しか取れないことも多いでしょう。
たとえば、ひどい肩こりで悩んで病院を受診しても湿布薬を処方されて終わり、ということも珍しくありません。
そんなときに、整体院で治療を受ければ痛みやつらさが楽になることも多いのです。
つまり、整体師は病院では治らない病気未満の不調を治す場所といえるでしょう。

なぜ、整体院が増えてきたの?

整体院の増加に一役買っているのが、高齢化です。
今は元気な高齢者が増えていますが、やはり年をとってくればどこかに体の不調が出てくるもの。
足腰が痛んだり階段の上り下りがつらかったりする、という人も少なくありません。
きちんとした病名がつけば、整形外科で治療が可能です。
しかし、加齢による体の痛みや不調はどうしようもありません。
そこで、整体院で治療を受けて痛みを軽減させたい、という方も多いのです。
また、現在の仕事は一か所でずっと座ってパソコンを見続けたり、立ちっぱなしで接客を続けたりというものがたくさんあります。
同じ姿勢をずっと続けるのは、体にとって負担が多いのです。
ですから、肩こりや腰痛などは現代病ともいわれています。
そのような方が整体院に治療を受けに来ることも珍しくありません。
つまり、現代は病気ではないけれど体に不調を抱えている方が多いのです。
そんな方々の需要が整体院を増加させています。

整体師を目指している人が増えている理由とは?

整体師は、医療系の仕事のようなイメージがあります。
しかし、医師や看護師と違い国家資格ではないのです。
ですから、整体師になるためには経験者に弟子入りするか、整体のやり方を教えてくれる専門学校に行けばよいでしょう。
極端な話、何も経験がなくても整体院を開業することも可能です。
ですから、整体院の中には「働きながら、整体師の技術を身につけられる」とうたって従業員を集めているところもあります。
手に職があればどこでも働けるうえ、ブランクがあっても再就職しやすいです。
なので、「一度社会人になったけれど、改めて技術を身につけたい」という人や「勉強よりは一生食べていける技術を身につけたい」という人にはもってこいでしょう。
しかし、看護師を例にあげると、資格を取得するためには専門学校や大学に数年通って国家資格に合格しなければなりません。
お金も時間もかかります。
でも、整体師ならば働きながら技術を身に着け、やがて開業することもできるのです。
チャレンジしやすく就職口も多いので、目指す人もたくさんいます。

整体師の現状と将来性とは?

では、整体の技術さえ身につければ、どんな人でも独立して開業できるものなのでしょうか?
この項では、整体師の現状と将来性をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

4-1.整体師の現状とは?

現在は、街中にたくさんの整体院があります。
コンビニのように整体院が乱立している地域もあるでしょう。
整体院には、チェーン店形式のものと個人経営のものがあります。
そして、個人経営の整体院は何年も通っている常連客が多いのです。
整体院は病院ではありませんから、施術の値段は店舗によって違います。
「ここの整体院の施術は効果がある」と大勢の人が認めれば、施術料が高くても顧客をつかめるでしょう。
逆に、技術力がない整体師は、いくら安くても顧客がつきにくいです。
また、整体師は接客業でもあります。
限られた時間の中で顧客の不調を聞きだして、施術しなくてはなりません。
一言も口をきかずに施術だけをすればよい、というわけでもないでしょう。
また、顧客の中には整体がどういうものか分かっていなかったりムチャな要求をしてきたりする人もいます。
そういう顧客もうまくあしらえないと、整体師は続けられません。

4-2.整体師として独立開業を目指すならば?

整体師として独立開業を目指すならば、確かな技術を身につけるのが一番です。
現在の整体師は職人のように、先人のやり方を見ながら技術を学んでいくことが多いでしょう。
ですから、学校で基礎を学んだ後に評判のよい整体院に就職し、接客から施術の方法を学べば独立開業しやすいです。
また、整体師になるのには年齢制限はありません。
しかし、独立開業をしたいのなら、遅くとも25歳~30歳までには一通りの技術を身につける必要があります。
また、このくらいの年齢ならば整体を学んでいくうちに鍼灸(しんきゅう)や柔術整体師(じゅうじゅつせいたいし)に興味が出てきた場合、資格取得を目指すこともできるでしょう。
ちなみに、今あげたふたつは国家資格ですから、取得するには専門学校に通って試験を受ける必要があります。

4-3.整体師の将来性は?

これからますます高齢化社会は進んでいくでしょう。
ですから、整体師の需要が少なくなる可能性は低いです。
ただし、今のように整体院が街中にたくさんでき続ければ、当然競争は激しくなっていくでしょう。
ですから、特別な技術を持つ整体師や腕のよい整体師の需要が高まっていくと考えられるのです。
整体師と同じような状況になっている職業に、歯科医師があります。
今は、コンビニよりも歯医者の数が多いといわれているのです。で
すから、歯科の中には審美歯科やインプラントに力を入れて集客力を高めているところもあります。
それと同じことが、近い将来整体の世界でも起こってくるかもしれません。
腕のよい整体師は、施術料をあげて限られた顧客により満足できる施術をし、そのほか大勢の整体師は安い料金で顧客の数をこなす、という構図ができあがる可能性もあります。
そのため、身につけられる技術は可能な限り身につけておきましょう。

おわりに

いかがでしたか?
今回は、整体師の現状と将来性についてご説明しました。
まとめると

  • 現在は整体師の需要が増し、それに応える形で整体院が増えている。
  • 整体師になるには特別な資格は必要ないため、チャレンジしやすい。
  • 整体師として独立開業を目指すなら、よりよい技術を身につけ、顧客をつかむ必要がある。

ということです。
一時期美容師が脚光を集め、「カリスマ美容師」と呼ばれる人気の美容師が出てきたことがありました。
このまま整体がよりポピュラーになれば、「カリスマ整体師」も出てくる可能性があります。
その一方で、技術力のない整体師は食べていけずに廃業する人も出てくるかもしれません。
ですから、整体師を目指そうと思ったら早い時期に技術と接客力を身に着ける必要があるでしょう。
整体師になれば一生安泰というわけではないのです。