いびきの原因を知ってきちんと対策していきたい。旦那のいびきがうるさくて眠れない…。このようないびきの悩み、抱えていませんか?
いびきの悩みはなかなかデリケートなものです。寝ている間にかくものですから自分では気付きにくいですし、人から指摘されるのも恥ずかしいものがあります。
また、「自分がいびきをかくことが人にバレたらどうしよう…」という悩みから、気軽に人と旅行に行くこともできなくなってしまうでしょう。その上、慢性的ないびきは何らかの病気によって起こっている可能性もあるため、甘く見ることはできません。
この記事では、いびきの原因や対処法・治療方法など、いびきを解決するために役立つ情報をご紹介しています。自分のいびきに悩んでいる人も、パートナーのいびきに悩んでいる人も、この記事を読んで参考にしてみてください。「ただのいびきだし、放置しておいても問題ないだろう…」と思っていると、大変なことになってしまうかもしれませんよ。
1.いびきの原因にはどんなものがある?
1-1.使っている枕が高過ぎるといびきをかきやすくなる!
今使っている枕はあなたに合っているものですか? 枕が高すぎてしまうと寝転がった時に顎を引いた状態となるため、首が圧迫され、同時に気道も圧迫されるためいびきをかきやすくなってしまいます。
1-2.飲酒や喫煙が影響していることも
アルコールを摂取すると、筋肉が緩みます。そのため、寝た時に舌が落ちやすくなり、気道が狭まってしまうことからいびきをかきやすくなるのです。また、タバコは喉に炎症を起こしやすいものであるため、いびきを起こしやすくしたり、もともといびきの悩みを持っている人は悪化させてしまう原因となります。
1-3.こんな体質の人はいびきをかきやすい
まず、肥満気味の人は首や喉だけでなく舌にも脂肪が蓄積してしまいます。その結果、気道を狭くさせるためいびきをかきやすくなるのです。次に下顎が小さい人や首が太く短い人などもいびきをかきやすい体質なので注意しましょう。前者は下顎の小ささと同じく、その周辺の筋肉も普通の人に比べて小さい傾向があるため、寝た時に舌が落ちいびきをかきやすくなります。後者については首周りの脂肪が多いため、気道が狭くなってしまうことによっていびきをかきやすくなるのです。
また、中高年になってくると喉や舌の筋肉が少しずつ衰えてきてしまいます。そのため、気道を一定の広さで保つ力も衰え、いびきをかきやすい体質になってしまうのです。
1-4.その他のいびきの原因
上記でご紹介した以外にも、いびきをかきやすくしてしまう原因は存在します。例えば、ストレスによって自律神経が影響を受けると、気道にも影響が出ていびきをかきやすくしてしまうのです。
また、疲れを感じると体が普段より多めに酸素を取り込もうとするため、寝ている時に口呼吸をしやすくなり、いびきに繋がります。同じように風邪や鼻炎などで鼻が詰まっている時も口呼吸になるので、いびきをかきやすくなるのです。
2.いびきの対処法について
いびきの対処法はそれぞれの原因ごとに異なります。それでは、自分でできる対策を原因別にご紹介していきましょう。
2-1.枕を自分に合う高さに変える
枕の高さがあっていないことが原因でいびきをかいている可能性がある場合は、枕を自分に合うものに変えることで改善できます。枕が合っていないと肩や首もこりやすくなるため、朝起きた時に肩こりや首のこりを感じている人は枕が合っていない可能性が大きいです。
2-2.ダイエットをして肥満体質を改善させる
肥満が原因と考えられる場合は、ダイエットをして肥満体質を改善しましょう。とはいえ、食事を抜いたり食べ物を制限するなどの無理なダイエットは健康を阻害してしまいます。適度な運動をしながら栄養バランスの良い食事をとるような、無理のないダイエットで肥満を改善させていきましょう。
2-3.寝る時は横向きで寝るようにする
仰向けは最もいびきをかきやすい状態です。実際にいびきをかいている人は仰向けの時にかいていることが殆ど言われています。そのため、就寝時は横向きで寝入るように心がけて、極力仰向けになるのを防ぎましょう。
2-4.口呼吸を改善
普段から鼻呼吸ではなく口呼吸で生活している人は、寝る時も口呼吸になりやすいためいびきをかきやすくなります。そこで、普段から意識して鼻呼吸に変えていくようにしましょう。
また、鼻炎や風邪などで鼻が詰まってどうしても口呼吸になってしまう場合は、ブリーズライトのような鼻腔を広げてくれるテープを使うことで鼻呼吸しやすくなります。
3.いびきが関係する病気にはどんなものがある?
3-1.睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、その名前の通り睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。症状は自分で感じられるものと、一緒に寝ている周囲の人が感じるものの2つに分かれます。まず、自覚症状として挙げられるのは睡眠中に苦しくなって何度も目が覚めることや倦怠感、起床時の口の渇きなどです。次に周囲の人が感じる症状は、いびきが突然止まったかと思うとまたかき始めることや睡眠中のいびきが不規則であることと言われています。
3-2.甲状腺機能低下症
比較的女性に多いと言われている病気の1つで、甲状腺ホルモンの分泌が低下することによって起こります。いびきはこの病気の症状の1つでもあるのです。
この病気になってしまうと、体の様々な機能が低下していきます。その結果、食欲が落ちたり便秘・寒気・倦怠感などの症状が出てくるようになるのです。また、甲状腺自体が喉仏にあるものなので、甲状腺機能低下症になってこの部分が腫れてくるといびきもかきやすくなります。
3-3.その他の病気が関係していることも…
睡眠時無呼吸症候群を伴わないいびきの場合は鼻炎や副鼻腔炎・アデノイド肥大・習慣性扁桃炎など耳鼻咽喉に関する病気が原因となっている可能性もあります。そのため、これらの病気が原因だと感じた場合は、早めに耳鼻科を受診するようにしましょう。放置しておくと、睡眠時無呼吸症候群になってしまうかもしれません。
また、恐ろしい病気と言われている脳梗塞の症状にもいびきが挙げられます。特に、いつもはいびきをかかないような人が突然、大音量のいびきをかきはじめた…という場合は要注意です。脳梗塞によって突然いびきをかき始めた場合、起こしても意識がない可能性が高いと言われています。そのため、このような状況に遭遇した場合は必要に応じて救急車を手配するようにしましょう。
3-4.放置しておくとどうなるの?
「ただのいびき、そんなに重篤に考える必要ないだろう…」と、ついつい放置してしまう人は少なくありません。でも、実はいびきを放置しているともっと恐ろしい病気に繋がってしまう可能性もあるのです。例えば、いびきをかく人に最も多いと言われている睡眠時無呼吸症候群は、呼吸をしていない時に低酸素状態となるため脳卒中や高血圧・動脈硬化・糖尿病などを引き起こす可能性があると言われています。これらはどれも死に関わる病気ですから、発症してしまう前に適切ないびきの治療を受けて予防していきましょう。
4.いびきの治療法について
4-1.LAUP(レーザー手術)
いびきの治療法の1つとして近年注目されているのが日帰り手術も可能といわれているレーザー手術、LAUPです。この手術ではまず、喉の奥にゼリー状の麻酔液を垂らし、それからレーザーで口蓋垂の一部や周辺の組織を焼いて取り除きます。
従来の摘出手術と比べて出血が少ないこと、短時間で終わること、局部麻酔で良いこと、副作用が起こる可能性が低いことなどがメリットです。
4-2.CPAP(シーパップ)
鼻にマスクを装着して、気道に一定の圧力をかけるために空気を送り込むという治療法です。いびきの治療法と言うより、睡眠時無呼吸症候群の治療法として用いられています。そのため、いびきの原因が睡眠時無呼吸症候群にあると考えられる場合にオススメな治療法となるでしょう。
4-3.歯科用マウスピース
手術やレーザー治療のように体に傷をつけることなく、負担をかけずに治療できるとして注目されているのが歯科用マウスピースを用いた治療法です。マウスピースなので勿論、口にはめるだけで効果を期待できます。マウスピースをつけると気道が開くため、睡眠時無呼吸症候群やいびきを予防していくことができるのです。また、他の治療法に比べて安価でできるメリットも持っています。
5.いびき治療の病院を選ぶとき注意すること
5-1.睡眠時無呼吸症候群に対応している耳鼻咽喉科を選ぶこと
いびきは睡眠時無呼吸症候群の症状の1つとして考えられるようになりましたが、現状ではいびきの治療に対応している病院はまだ少ないです。睡眠時無呼吸症候群に対応している耳鼻咽喉科であれば、いびきの治療が可能なので病院に行く前にホームページなどで必ず睡眠時無呼吸症候群に対応しているかどうかを確かめましょう。
5-2.治療前にしっかり説明してくれる病院を選ぶ
これからどのような治療が行われるのかを把握しておくことは患者さんにとっても、そのご家族にとっても大切なことです。ある程度治療についての説明を受けることで、安心して任せることができます。また、きちんとした説明をしてくれる病院を選ぶようにすることで、悪質な病院を避ける事ができるでしょう。説明を受ける中でわからない事があれば積極的に質問し、親切に答えてくれるような病院を選ぶことで悪質な病院を避けれるはずです。
まとめ
いびきの対処法や治療法についてご紹介してきました。
- いびきの原因
- いびきの対処法
- いびきが関係している病気
- いびきを放置した場合の危険性
- いびきの治療法
- いびき治療のための病院を選ぶ時の注意点
いびきは寝ている時に起こるために自分ではなかなか実感が沸かず、放置してしまうことも少なくありません。しかし、放置していることによって一緒に寝ている人に迷惑をかけてしまったり、重篤な病気に繋がってしまう可能性も高くなるのです。自分でなかなか自覚できないからこそ、きちんと専門医へ相談して早めの対処を心がけていきましょう。