寝違えて首が痛い

寝違えて首が痛い! 痛みを和らげるにはどうすればいい?

朝、目覚めたら首や肩が痛い。こんな「寝違え」を経験した方は多いと思います。
特に、首が痛くなると、何をするにも大変でしょう。
寝違えは自然に治るものですが、一刻も早く治したいと思うときも多いです。
そこで、今回は寝違えの治し方についてご説明します。
首や肩などが痛いとき、湿布を張ったりマッサージをしたりすることも多いでしょう。
しかし、実は寝違えの原因は別の場所に合ったのです。
寝違えることが多く、首の痛みに悩まされがちな方はぜひこの記事を読んで寝違えの解消法を実践してみてください。

寝違えの原因は?

寝違えとは、朝起きると首から肩にかけて痛みを感じる症状のことを指します。
動かせば痛みを感じるくらいから、少しでも動かすと激しい痛みを感じるものまで症状はさまざまでしょう。
寝違えの治療法は、特にありません。
そのまま放っておけば、自然に治ります。
しかし、治るまでの時間はまちまちです。
半日もすれば痛みが消えることもあれば、数日間首の痛みに悩まされる方もいるでしょう。
首から肩にかけての筋肉は動かすことも多く、できるだけ早く痛みを取りたいものです。
ところで、寝違えの原因は長いこと枕が合っていなかったり、寝相が悪いせいで肩から首にかけての筋肉がこわばったりしたせいだと思われていました。
しかし、最近になって寝違えの真の原因は、わきの下に通っている「腋窩(えきか)神経」が圧迫されたせいということが判明したのです。
この腋窩(えきか)神経は、脇を通って首の神経へとつながっています。
ですから、腋窩(えきか)神経が圧迫されて血行不良になると、首から肩にかけて痛みを感じるのです。

寝違えの痛みを和らげるには?

まさかわきの下を通っている神経が、寝違えの原因だったとは意外でしたね。
では、これをふまえて寝違えを治すにはどうしたらよいのでしょうか?
この項では、寝違えをより早く治す方法をご紹介します。

2-1.首や肩をマッサージしても効果なし?

寝違えると、首や肩をマッサージしたり湿布を張ったりした経験がある方は多いでしょう。
しかし、前述したように寝違えの原因はわきの下に通っている神経の血行不良です。
ですから、いくら首や肩をマッサージしても効果はありません。
それどころか、無理な動かし方をすれば、かえって首や肩の筋を痛めてしまいます。
痛みをやわらげようとあちこち動かした結果、かえって痛みが強くなった経験がある方もいるでしょう。

2-2.寝違えを治すには腕を動かす

寝違えを治すには、腋窩(えきか)神経の血行をよくしてあげればよいのです。

  • そのためには
  • より強く痛みを感じる方の腕の力を抜きます。
  • あげられるところまで、腕を後ろにあげて20秒キープし、これを2回くりかえします。
  • 次に、ひじを曲げて腰に手を当てましょう。ちょうどベルトの位置のあたりに手のひらが来るのがベストです。
  • 肩甲骨を縮めるような感覚で、20秒キープ。これを2回くりかえします。

こうすれば、腋窩(えきか)神経の血行がよくなって、首の痛みが取れやすくなります。
軽度な寝違えはこれを2回ほど行えば、だいぶ痛みが緩和するでしょう。
重度の寝違えの場合は4回ほど行ってください。

2-3.痛み取れない場合は整形外科を受診しよう

このストレッチを行っても痛みが緩和しない場合や、2~3日たってもまったく痛みがなくならない場合は、寝違えではなく別の原因が考えられます。
首や肩の痛みは重大な病気の症状のこともありますので、できるだけ早く整形外科を受診してください。

寝違えを防ぐ方法とは?

しかし、いくら解消の仕方が分かってもたびたび寝違えていては、厄介です。
そこで、この項では寝違えを防ぐ方法をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

3-1.枕を合わせる

枕が高すぎても低すぎても、上半身に負担がかかります。合っていない枕を使っていると寝違えやすいでしょう。
また、枕が合っていないという自覚がない人も珍しくありません。
最近は、自分に合った枕を選んでくれたり作ってくれたりする寝具店もあります。
ですから、頻繁に寝違える人は一度自分に合った枕を使ってみましょう。

3-2.軽い運動を心がける

寝ている間、人は思っている以上に動いています。
寝ているときは余計な力がかかりませんから、起きているときよりも柔軟な動きができるのです。
しかし、運動不足だと筋肉が硬くなりますから、無理な姿勢を取っていると腋窩(えきか)神経が圧迫されやすいでしょう。
また、年齢とともに筋肉は柔軟性が失われていきます。
年をとると寝違えやすくなるのは、そのためです。
ですから、お風呂あがりに軽いストレッチをして筋肉をほぐしましょう。
また、ウォーキングなどの運動も効果的です。

3-3.体を冷やさない

体を冷やすと筋肉が硬くなり、血行も悪くなります。
暑さもだいぶ収まってきましたが、まだまだ熱帯夜になることもあるでしょう。
冷房をかけて眠っていれば、体が冷えて寝違いやすくなります。
特に、首から肩を冷やしてしまうと寝違えやすくなるでしょう。
ですから、冷房をつけて寝る場合は、肩や首を冷やさないように首元までタオルケットなど薄手の寝具をかけてください。
扇風機を使う場合は、直接風がかからないようにします。
また、寒くなると今度は外気で筋肉が硬くなるのです。
寒い季節はしっかりと布団をかけて眠りましょう。
寝相が悪い場合は、着る毛布などをかけて寝ると効果的です。

3-4.うつぶせで寝ない

うつぶせで眠ると、脇の神経が圧迫されやすくなります。
できるだけあおむけや横向けで眠りましょう。
どうしてもうつぶせでないと眠れないという場合は、よくストレッチをして血行をよくして眠ってください。

3-5.ストレスをためない

ストレスがたまると体にも影響が出ます。血行が悪くなったり、根つきが悪くなったりすると寝違えやすくなるでしょう。
ストレスを解消するのはなかなか難しいですが、寝る前に入浴したり好きな香りをかいだりするとリラックスしやすいです。
ただし、寝る前に無理な姿勢でスマートフォンなどを眺めていると、筋肉がこわばってしまいます。
寝る前に読書などを楽しみたい場合は、ベッドではなくソファーなどで行いましょう。
その方が筋肉はこわばりにくいです。

おわりに

いかがでしたか?今回は寝違えた際に発生する首の痛みの治し方についてご説明しました。
まとめると

  • 寝違えたときに首や肩をマッサージするのは逆効果。
  • 寝違えたら腕をストレッチしよう。
  • 筋肉がこわばっていると寝違えが起こりやすい。
  • 軽い運動をして筋肉の柔軟性をたもっていると寝違えしにくい。
  • 自分に合った枕を使おう。

ということです。
寝違えを治すストレッチのやり方は動画も公開されています。
「寝違え 解消」で検索するとヒットしますから、より詳しくストレッチの方法を知りたいという方は見てみてください。
寝違えは何度もくりかえすとくせのようになってしまいます。
ストレッチをしてもマッサージをしても頻繁(ひんぱん)に寝違えるという場合は、整体院などで相談をしてみましょう。
骨格が歪(ゆが)んで筋肉に余計な力がかかっても、寝違えやすくなります。
生体を受けて体を矯正してもらうと、寝違えにくくなるでしょう。