親知らずを抜歯する予定がある人必見! 注意点や後遺症について紹介

親知らずの生え方が悪かったり虫歯になったりして、抜歯をすすめられる人は多いことでしょう。その一方で、「親知らずを抜歯すると、痛みや腫れが長引くと聞いて不安だ」という方もいると思います。確かに、親知らずを抜歯すると腫れや痛みが起こるケースもあるでしょう。しかし、注意点を守るだけで痛みや腫れを最小限に抑えることができます。

そこで今回は、親知らずを抜歯する際の注意点を紹介しましょう。

  1. 親知らずを抜歯する必要性とタイミング
  2. 親知らずの抜歯は本当に大変?
  3. 親知らずを抜歯する際の注意点
  4. 抜歯をする歯科医の選び方
  5. 親知らずの抜歯に関するよくある質問

この記事を読めば、親知らずを抜歯したほうがよいケースやリスクなども分かります。親知らずを抜歯しようか悩んでいる人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.親知らずを抜歯する必要性とタイミング

この項では、親知らずを抜歯する必要性がある場合やそのタイミングについて解説します。

1-1.親知らずは虫歯や歯周炎になりやすい

親知らずは、20歳前後に顎の奥に生えてくる歯のことです。第三大臼歯(だいきゅうし)とも呼ばれ、硬い食べものをすりつぶすのに適しています。しかし、現在は軟らかい食べものが増え、親知らずが生えるスペースがない人も多く、生えてもトラブルを引き起こしがちです。たとえば、親知らずは歯ブラシが届きにくいため、歯周炎や虫歯になりやすくなります。特に、歯周炎は慢性化すると入院治療が必要になることもあるでしょう。

1-2.親知らずが歯並びに不具合を生じさせる可能性もある

親知らずが斜めに生えたりすると、歯列がゆがんだり乱れたりする原因になります。また、親知らずがまっすぐに生えてきても、顎が小さいと同じような問題が起こることもあるでしょう。

1-3.親知らずの抜歯をすすめられることは珍しくない

このように、トラブルになりやすい親知らずは抜歯をすすめられることがよくあります。たとえば、レントゲン検査で斜めに生えていることなどが分かると、「痛みが出る前に抜きましょう」と言われることもあるでしょう。虫歯や歯肉炎になると、親知らずを残す治療よりも抜歯をすすめられることもあります。

1-4.無理に抜歯する必要もない

ただし、親知らずがキレイに生えているケースもあります。また、親知らずが生えていなくても痛みなどが出なければ問題ありません。生活に支障がないのならば、無理に抜歯することはないでしょう。

2.親知らずの抜歯は本当に大変?

この項では、親知らずの抜歯に関するリスクについて解説します。

2-1.腫れ・痛みは出やすい

親知らずは、口の中の一番奥に生えています。そのため、治療器具が届きにくく抜歯には技術が必要です。また、歯肉に埋まっていたり斜めに生えている親知らずを抜歯するには、歯肉を切開する必要があります。そのため、ほかの歯を抜歯するより腫れや痛みなどが出やすくなるでしょう。

2-2.親知らずを抜くと神経麻ひなどのリスクがある

親知らずが生えている場所は、下唇や舌の神経が通っている場所です。親知らずの生え方によっては神経麻ひのリスクがあります。また、太い血管も通っているので多量出血のリスクもあるでしょう。

3.親知らずを抜歯する際の注意点

この項では、親知らずを抜歯する際の注意点などを紹介しましょう。

3-1.歯科医師から十分に説明を受ける

親知らずを抜歯する方法は、親知らずの状態によって異なります。斜めに生えていたり完全に埋まっていたりする場合は、難しい手術になる可能性もあるでしょう。ですから、抜歯の仕方や抜歯後の注意点について歯科医師からしっかりと説明を受けることが大切です。

3-2.抜歯後は抜歯した場所を触らない

抜歯後は、抜歯したところをできるだけ触らないようにしましょう。気になるのは分かりますが、出血が止まらなくなったり雑菌が入ったりします。抜歯後は最低でも20分は脱脂綿をかんで圧迫止血しましょう。

3-3.抜歯後は後遺症が出る可能性がある

抜歯後には、以下のような後遺症が出る可能性があります。

  • 痛み:抜歯後、30分~1時間後に出る。1日~1週間ほど続くこともあり、痛み止めが処方されることもある
  • 腫れ:抜歯後、12時間後程度で現れ、36時間後に最大となる。10日ほどで消失するので、さほど気にする必要はない
  • 出血:術後1~2日は出血が続くことがある。内出血もあり、手術箇所がぶよぶよとした感触になることもある
  • しびれなど:神経に異常が出た場合、しびれや味覚障害が出ることもある。治療が必要

そのため、定期的な経過観察が必要です。異常が出たらすぐに歯科医を受診しましょう。

4.抜歯をする歯科医の選び方

親知らずをキレイに後遺症なく抜歯するには、技術が必要です。実績のある歯科医院を選びましょう。かかりつけ医がある場合も、親知らずの生え方によっては大学病院を紹介されることがあります。また、全身麻酔で抜歯となった場合は、やはり大学病院や総合病院での手術が必要です。親知らずの抜歯には健康保険が適用になります。さらに、全身麻酔で手術をした場合は、入院保険が下りることもあるでしょう。

5.親知らずの抜歯に関するよくある質問

この項では、親知らずの抜歯に関する質問を紹介します。

Q.現在問題がなくても、予防のために親知らずを抜くことは可能ですか?

A.可能ですが、リスクがあることは十分に承知しておきましょう。

Q.子どものうちに親知らずを抜歯することはできませんか?

A.子どものころは親知らずが生えていないので、よほどのことがない限り成人後の抜歯になります。

Q.抜歯後、再度、歯科医を受診する目安は何ですか?

A.痛み止めを服用しても引かない場合や、出血が止まる気配がない場合は、すぐに受診してください。

Q.全身麻酔をする目安は何ですか?

A.親知らずの生え方によっては、歯肉を大きく切開しなければなりません。また、上下4本の親知らずを一気に抜歯する場合も、全身麻酔が必要です。

Q.親知らずの抜歯後にしてはいけないことはありますか?

A.症状が落ちつくまで、飲酒・喫煙は控えましょう。

まとめ

今回は、親知らずを抜歯する際の注意点を紹介しました。親知らずの抜歯は、手術と言っても過言ではありません。体調を万全にして抜歯にのぞみ、終わった後はしばらく安静が必要です。無理をせず、何か異常があったらすぐに歯科医を受診できる態勢を整えておきましょう。